師走も気づけは折り返しですね。大学の後期授業も大詰めです。金曜日恒例の、「今週のまとめ」です。文法指導についても少し書きました。
今週のポッドキャスト
今週の水曜日には、久々にゲストをお迎えしてのポッドキャストを配信しました。ゲストは高校英語教師のLindberghさんです。
[058] すべての高校教師は「定時制」を1校以上経験すべきだ #PC008(Lindbergh)
【本編】がなんと100分ということで、たっぷりお話をしています。今のLindberghさんの指導スタイルや指導観が形作られるまでには、定時制高校での経験が大きな影響を与えているようです。そんなお話をじっくり伺いました。平日はなかなか100分も聞いていただく時間はなかったかと思いますので、週末のお風呂掃除の際にでも聞いていただけたら嬉しいです。
そして完全フリートークの【アフターショー】は45分。アニメの話を語る予定が、(関連はあるものの)なぜか京都のお話に。そしてお話の中で、私とLindbergh氏は、京都市内の同じ銭湯に行ったことがあるという「奇跡のすれ違い」をしていたことがわかりました。この偶然もすごいお話です。
なお、前号でLindberghさんのTwitterアカウントをご紹介し忘れちゃいましたので、改めてご紹介しておきます。
今週の大学授業
大学2年生と3年生向けにやっている教科教育法の授業では、どちらも学生による模擬授業が終わりました。年々学生の模擬授業の質が高まっている感じがするのが面白いですね。何が面白いって、「昨年の2年生」より「今年の2年生」のほうがよいって、学生が違うのに、そういう変化を感じるんです。
これって中学校教諭時代に担当していた部活動が年々強くなっていく感覚に似ている気がします。こちらが指導方法を大きく変えている感覚はないので、私のほうの期待値(最低限のライン)が知らぬうちに勝手に上がっていってるということですかね。だとしたら、ああいう授業が今できているのは、先輩たちの頑張りがあってこそだなぁ、としみじみ思いました。
模擬授業での気付きはそのうちブログ等でも書くと思いますが、「受動態」と「There is/are…」ってなかなか扱いの難しい文法項目だと思うんです。それぞれ別のものを主語にしても似たような意味の文は作れるのに、「どうしてこの文法が存在するのか」ということが伝わるような導入や活動を考えるべきだからです。
例えば受動態だったら、Nobita loves Shizuka.の文をShizuka is loved by Nobita.に書き換えさせるような導入や練習にはあまり意味がないように思います。だって「のび太を主語にしたい」からこそ受動態にする意味があるわけで、それってつまりNobita is loved by Jaiko.のJaikoという情報を伝えたいからこそNobitaで始めるわけですよね。
「新情報」「旧情報」みたいな言い方もありますが、こういうのも含めて、情報の順番(文の中での位置)は大事だなぁと改めて思いますし、そういう意味で「意味順」を指導するって大事だな、と改めて思いました。
あまり詳しく書いていませんが、受動態の導入について書いた昔の記事(10年近く前!)はこちらです。