こんにちは、anfieldroadです。
このメールの一番最後でご紹介しますが、私が作成した英文法ドリルが9月3日に発売になります。よかったら店頭で手に取ってご笑覧いただけたら嬉しいです。詳細については、このNewsletterでも今後何度か紹介させていただくかと思います。よろしくお願いいたします。
原則と例外で学ぶタイミングに時差を
さて、今週はご縁があって大阪府泉南市の市教研の研修会に講師としてお招きいただき、お話をさせていただきました。オンラインだったので、参加者のみなさんのご期待に応えるお話ができたか不安なのですが、私の話だけでなく、2学期に実施するパフォーマンステストを作成するなど具体的で実践的な研修内容だったので、参加者のみなさんもとても熱心に取り組んでいらっしゃいました。
時間の都合もあって、そこでお話しきれなかったことも含めて、いくつかご紹介します。(ありがたいことに、たくさんの泉南市の先生方がこのNewsletterを購読してくださっているようです)
まずは前号でも話題にした〔知識・技能〕の指導と評価について、です。
ここでお話したのは、〔知識・技能〕の観点もできるだけ十分な練習をしたあと、つまり単元末や学期末に評価をすることが推奨されていますので、そうなると、指導のバランスも変わってきますよね、という点です。
新文法を導入をした授業の中で完璧を目指すわけではないのであれば、その授業ではニュアンスを掴んだり、例外はともかく基本的な構造を掴んだりすれば十分で、読む/聞くも含めて、たくさん使う経験ができるといいと思います。そして、それ以降の授業でもその文法を使用する活動を継続的に設定していくことが大事ですね。
帯活動などでペア会話やグループ会話などに取り組んでいる先生も多いと思うので、そのような場面でスパイラルに使用経験を積んで、少しずつ正確性が上がっていくようにしたいですね。そして、だんだん例外も覚えていくような流れになるといいですね。
極端な話ですが、例えば現在進行形の導入→練習の単元なら、最初の数時間は音声のみで扱ってみるのも手だと思います。音声であれば、全部ingって音がくっつくんだな、とまずは原則が身につくと思います。実は、ingの付け方にも、綴りの上では多様な形があるのですが、それを学ぶのは少し後でもよいのではないか、と思うのです。
このように、まずは原則をしっかり教えて、それに慣れてから例外に行く、くらいの時差を作ってよいのではないかと思います。評価の場面が後ろになることで、これまで以上に時差を作るような指導計画も、単元によってはありなのではないかと思います。これも極論ですけど、「過去形は-edをつける」を徹底して、”goed”なんて間違いが生徒から出てくるくらいまで徹底できたら、ある意味すごいと思うんです。
これまでの学習やテストって、文法の例外ばかりを教える(覚える)のが中心になってしまっていたところもあるように思います。これからはもっと「原則が身についているか」に重点を置く指導や評価ができたらいいと願っています。
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さて、そんな「英語の原則を学ぶ」ことができる教材として、このたび『中学英文法「意味順」ドリル』(1・2巻)が発売されることになりましたので紹介させてください。苦節6年、やっと世に送り出すことができて嬉しいです。
「意味順」というのは、「だれが」「する・です」「だれ・なに」「どこ」「いつ」という順番に言葉のまとまりを並べれば、通じる英語になっちゃうという英語学習法ですが、これをベースに中学校3年間で学習する文法事項を学習します。細かいルールは全部知らなくても「意味順」が身についていれば8割以上は意味が通じる、みたいな、まさに「意味順」は英語の「原則」かなと思います。
今回の学参では、「意味順」考案者の田地野彰先生(京都大学名誉教授)にご監修いただき、友人の加藤先生と一緒に、特に中学生の学習者を念頭において作成をしました。詳しくは追々Newsletterでも紹介させていただきますが、9月になりましたら店頭でお手にとっていただけたら幸いです。amazonリンクも貼っておきます。