こんにちは、anfieldroadです。
12月のNewsletter開始以来、新学習指導要領を勝手に解説シリーズに取り組んでいますが、そちらは一応4月いっぱいで一段落する予定です。5月以降は、実際の授業での指導や評価のアイデアを具体的に取り上げるようにしていく予定です。
そこで今回はその新学習指導要領解説シリーズは1回お休みして、5月以降のNewsletterを先取りする感じでいよいよ授業が始まる4月の今だからこそお伝えしたい情報を共有しておきましょう。
「授業びらき」で何をやっていますか?
私が4月最初の授業でいわゆる「授業びらき」としてどんなことをしていたか、ブログの過去ログの中から好評だったものを5つご紹介します。
1. CanDoリストで見通しを!
最初にご紹介するのは「1年後にできるようになること」リストです。
最近は教科書の章トビラにCanDoが載せてあるものも多いかと思いますが、私は授業びらきで1年間の見通しを語る際にリストを配っていました。教科書の各レッスンで学ぶ文法事項を使って「できること」を書き出したリストになっています。厳密な意味でのCanDoリストという感じではありませんが、「こんなことができるようになるんだよ」という目安を語るのに役立つかなと思います。
今回は教科書が改訂され言語材料の登場時期も大きく変わりましたので、これまで同様なものを配っていた方も、作り直しが必要ですね。
2. 生徒にクラスルームイングリッシュを使わせる!
続いては「言えることは英語で」という表現集です。
「もう1枚プリントください」「宿題を忘れました」など、授業中の要求・返答・謝罪(笑)などを英語で言わせるための表現のリストです。1年生の最初の授業でも配ってさっそく練習しちゃいます。以後、授業で紹介した表現については、英語でないと「教育的シカトをする」ことを告げておきます(笑)
これらの表現は、授業の最初に5分くらいとってペアで日本語→英語で言えるように練習します。いわゆる「弾丸インプット系」の活動は、こういう風に実際に使う場面が確保されたものでないと意味がないかなぁと個人的には思っています。だから、私の場合は授業ではあまり使わなそうな表現はこういう形式ではインプットしません。もしやる場合には、それを使うような場面を創る必要があるでしょうね。
3. 固定の学習ペアを組もう!
私はクラス内の友人関係を配慮した学習ペアを使って授業をおこなうことがあります。「ことがあります」と書いたのは、その学級・学年の状態によって使う時期や形態を変えたり、そもそも利用したりしなかったりするからです。最終的には「どの子とでも活動が出来る」「すべてのペアである程度の学びを確保できる」ことを目標としますので、そういう願いやねらいを予め伝えた上でペア学習を始めます。詳しい組み方などについては「学習ペアへの道」をご覧ください。
4. 授業規律はチャイム着席から!
怒鳴ったりしないで生徒指導的な問題をクリアする、ということを目指す「授業ハック」シリーズの1つとして「チャイムまでに席に着かせるハック」をご紹介します。授業規律の徹底は4月の最大の課題です。とはいえ、チャイムが鳴る前に先生が怒鳴ったんじゃ意味がないし、座れなかった子を怒鳴ってからスタートするのも面白くない。できれば楽しく、生徒が自ら時計を見て動くようにしたいですよね。その先の、「チャイムが鳴る前に勉強モードに」するのはまた別の手で。
5. ちょっとした遊び心も!
最後は、「パラパラマンガでプリント捨てない!」という一番バカバカしい授業ハックです。いや、こういうの始めるんだったら、新年度の今がチャンスだと思うので、気力がある方はお試しください。バカバカしいけど、前日休んだ生徒が自分からプリントをもらいに来たりと、効果はそれなりにあります。絵が上手い生徒がいたら、生徒に描いてもらったものを使うなんて手もありますけど、某人間でも結構笑えますよ。
ということで、5つのアイデアをご紹介しました。生徒も教師もお互いに「今年はどんな感じだろう」と探りを入れている時期ですね。前向きな気分でお互いが授業に取り組めるように、楽しくしっかりな雰囲気を作っていきたいですね。
大学も来週から授業がスタートなので、まさに「授業びらき」をいろいろ考えていたのですが、勤務校は今年、1週目のみオンライン授業なんです。しかも音声のみのラジオ番組みたいなやつです。さーて、音声だけでどんな楽しいことができるか、知恵を絞って考えてみようと思います。