こんにちは、anfieldroadです。
今週は週末がドタバタしておりましたので、文字によるNewsletterです。音声のほうが楽な場合と、文字のほうが楽な場合があるのが不思議です。臨機応変に発行していきますので、ご了承くださいませ。
新観点に対応した定期テストの問題とは?
先週のポッドキャストでは、いただいたお便りをご紹介しながら〔思考・判断・表現〕や〔主体的に学習に取り組む態度〕の指導と評価の話をしました。
今日も1つお便りを紹介します。
今月末にテストを控えているのですが、イメージがわきません。リスニングは知識技能でよいのでしょうか?また、それぞれどんな問題だと知識技能、思考判断表現になるのか教えていただけるとありがたいです。(uskさん)
新観点に対応したテストづくりは、まだまだ情報が少なく、難しいですね。
基本的には、どの技能(リスニングもライティングも)〔知識・技能〕〔思考・判断・表現〕の両方の観点で出題することが可能だと思います。それが純粋に何か情報等を聞き取ることを要求していれば〔知識・技能〕だし、目的に合った形で聞き取らせたり、聞いた情報を活用させたりしていれば、〔思考・判断・表現〕ということになると思います。
以下は、ライティングの場合の例の紹介です。
〔知識・技能〕の問題例としては、ただ「日記を書け」「修学旅行の思い出を書け」のように、例えば過去形を使用することを期待して英文を書かせる問題です。こういう問題であれば、評価(採点)に際に「過去形が正しく使用できている」という観点があってもいいですね。
〔思考・判断・表現〕の問題例は、書いた英文が読み手によって何かしらの判定を受ける、というのがポイントです。読み手に「いいレビューだ」と思ってもらうためには、書き方を工夫しなければならないので、どんな料理があったのか、お値段はどれくらいだったのか、店員さんの対応はどうだったのか、といった具体的な情報やエピソードが書かれている必要があるでしょう。また、置き手紙であれば、ALTに「それじゃ仕方がないな」と納得してもらうえるような事情と謝罪の言葉が書かれている必要があります。このように、読み手の気持ちになって、書き手が内容や書き方に工夫を求められるような問題であれば、〔思考・判断・表現〕と言えると思います。
定期テストの配点例
ただ、1回の定期テストで、すべての技能について、両方の観点で問題を出さなければならないわけでもないと思います。以下は、仮に考えてみた、中学2年生の1学期期末テストの配点表です。
この配点表だと、純粋なリスニングとして出題する大問1(20点)は、〔知識・技能〕の問題ということにしています。そして、聞いた情報をもとに書かせる問題にした大問2は〔思考・判断・表現〕という位置づけです。
この例だと、〔知識・技能〕が70点、〔思考・判断・表現〕が30点という配分です。きっと〔思考・判断・表現〕をもっとたくさん出題している先生が多いのではないかと思います。例えば、今回の大問2のような「聞いたことをもとに書かせる」といった問題なら授業の中でも実施できるので、定期テストは〔知識・技能〕だけ、ということもできると思います。
新観点だから、というわけではありませんが、すべてはその先生の授業次第ですね。定期テストで何を測るか、先生方が自分で決めて、それに合った問題が出されていればいいと思います。みなさんの実際の「配分」がどのくらいかもお聞かせいただけたら嬉しいです。